ここでは、マネジメント層として活躍する方に向けて、チームビルディングを行う上で「コーチング」という手法について説明しています。コーチングとはそもそもどういったものなのか、部下や後輩に仕事を教えるティーチングとはどこが違うのか、コーチングについて解説します。
心理的リアクタンスとは
心理的リアクタンスとは、何者かに選択する自由が脅かされた時に生じる、自由を回復しようとする反発作用のことです。
皆さんも、人から何かを強制されたとき、反発感情を抱いたことはないでしょうか?
人は生まれながらに、自分のことは自分で決めたいという欲求を持っています。したがって、他人に決めつけられると嫌悪感を覚えます。これが「心理的リアクタンス」の発生メカニズムです。
心理的リアクタンスとチームビルディングの関係
では、心理的リアクタンスがチームビルディングとどう関係するのでしょうか?
先にも伝えたとおり、人は他人に決めつけられると嫌悪感を感じます。
コンサルティングやティーチングの手法では、場合によっては「相手に行動を決めつけられた」と嫌悪感を感じ、行動に移さないという選択をすることがあります。
これは、以前選択理論の「外的コントロールと内発的動機づけ」でも触れたとおり、私たちは相手をコントロールすることはできません。
したがって、相手に内発的動機づけを生じさせない限り、チームが望む行動に転じないということです。
そこで今、マネジメント層として活躍する人の間で、コーチングが今まで以上に注目されています。
コーチングとは、相手の可能性を引き出しながら、相手が自分で考え前進することを促すコミュニケーション手法であるからです。
「答えは相手の中にある。」
だから、その答えを引き出し、自ら考え前進する関わり方をすることが大切です。